外構工事(エクステリア工事)を行う際、業者選びやデザイン、あるいは使い勝手にいたるまで、さまざまなことを考えます。しかし、これらの工事を行うためには「予算」が必要です。明確な予算が決まっていなければ、たとえ優良業者を見つけることができたとしても、プランを立てることができません。
新築を建てる方の場合、建物ばかりに意識が向いてしまうため、エクステリアに残る予算が限られてしまいます。それどころか、住宅の費用がかさみ、エクステリア工事を行うことができない方は多いです。
しかし、住まいは建物と外構が両立して、初めて見栄えのある外観になります。どちらか一つでも欠けてしまうと、質素な外観になります。
このようなリスクを避けるためには、あらかじめエクステリアに必要な予算を蓄えておく必要があります。もしくは、マイホームの費用を見直して、庭作りにお金を使えるように調整しなければいけません。
そこで、庭・造園必要な予算について以下にまとめました。これを学ぶことで、外構工事の予算を確保して、エクステリアで敷地内を華やかに飾ることができるようになります。
新築を建てる方の予算配分
住宅を新築する場合、庭作りに必要な予算も組み入れて検討することが重要です。家に予算を取られ、エクステリアまで予算がまわらないことを防ぐためです。
そこで、住宅と外構にかかる「工事費総額に対する庭の予算」を見てみましょう。
A:工事費用総額の15%以上
エクステリア工事に15%以上の費用を当てることができれば、おおよそ、あなたの思い通りのデザインが実現します。
例えば、工事費用総額が3000万円の場合、450万円以上もの費用を庭作りに使用できることになります。門周りから駐車場、アプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)、デッキ、テラスなど、さまざまな箇所をあなたの望んでいるエクステリアにできます。
B:工事費総額の10~15%
庭作りに10~15%使用できれば、敷地全体に手を入れることが可能です。少しデザインにこだわったとしても、見栄えのある外観を演出できます。
C:工事費総額の10%未満
外構工事の予算が10%未満の場合、使える金額が限られてしまうため、お金をかける場所と節約する場所を選びながらエクステリアのプランを立てます。
例えば、塀や駐車場、アプローチなど、「建物の顔」とされる場所を整えて機能を優先させた工事を行います。そのほかは、砂利敷き(砂利を敷くこと)などの安価な工事に限られるでしょう。
最初に予算が無い場合は、期間に分けて庭づくりを行う方法もあります。エクステリア工事は、1期工事「排水、土、擁壁(コンクリートの壁)工事など」、2期工事「植栽やウッドデッキなど」といった具合に、数期に分けて行うこともできるため、予算に応じて必要な工事のみを選ぶこともできます。
また、住宅ローンを利用する場合、建物のみの費用で考えがちですが、庭の予算配分もしっかり念頭に入れて資金計画を立てるようにしましょう。
庭をリフォームする方の予算配分
既存の庭を取り壊して一新する場合、高額な予算が必要になります。新規の工事費用の他に、解体・撤去・工事で出たごみや資材の処分費用、既存の樹木の移動の費用などが発生するからです。
なお、エクステリア工事専用のローンを扱う業者も存在するので、必要であれば検討してみましょう。
このページで述べてきた通り、庭作りと予算は密接に関係しています。誰から見ても「見栄えがある外観」と思うような見た目にするためには、建物とエクステリアのバランスを考えた上で、それぞれに必要な予算を割り振りましょう。
十分な予算を用意できないとしても、そのまま放置してしまうと、右の写真のように見るも無残な外観になりかねません。
外構工事を諦める前に、予算内で行うことができるエクステリア工事を少しずつ進めていきましょう。
そうすることで、自慢のマイホームの風格がより一層増します。