外構(エクステリア)は、外観や機能性、ときには癒しの空間を演出して建物の魅力をいっそう引き立ててくれます。建物の「顔」ともいえる外構を華やかにすることで、建物の印象はガラッと変わります。
外構工事(エクステリア工事)をする目的の一つに、「自分だけの癒しの空間」を求めることがあります。外構工事では門扉から敷地に入り、アプローチ(玄関までの路)を抜けてプライベートガーデンへ続く道のりまで含めて、全てを「あなただけの理想の空間」に仕上げることが可能です。
この「あなただけの空間」を作り上げることができたら、次は「お客様をおもてなししたい」と考えるはずです。
外構工事を楽しむ醍醐味として、「見て楽しめる庭」を作ることが挙げられます。細かいところにこだわりを持つことで、さらに魅力が増します。訪れたお客様は庭を見ることの楽しさで心が癒され、穏やかな気持ちになります。手入れの行き届いた庭に「細かいこだわり」を見つけることも「見て楽しめる庭」といえます。
お客様も楽しめるおもてなしの庭
例えば、テラスやウッドデッキを設けた場合、友人や親戚を呼んでバーベキューやホームパーティを開いてもよいでしょう。
また、趣味があれば、その趣味をいかすのもいいでしょう。盆栽やガーデニングの趣味があれば、その近くにテーブルと椅子を設けるだけで、植物を鑑賞しながらティータイムを楽しんだり、同じ趣味を持っている仲間であれば、趣味の話を楽しんだりしても良いでしょう。
私が職人を務めていたときのお施主さん(工事依頼主)は、「年齢を重ねるうちに友人と会う機会が減ってきているので、仲間と一緒にすごせる空間が欲しい」という依頼の外構工事を施工したことがあります。
施工前のお庭は、砂利が敷き詰めてあるだけで、周りには雑草が無造作に生えているようは殺風景な第一印象を受けました。
この状況を改善するため、まずお庭が道路に面していたので目隠しを設けることを考えました。
お施主さんの要望で、「塀などで完全に閉鎖的にするのではなく、セミオープン(建物を塀で囲む際、部分的に内部が見えるようにして隙間をつくる手法)にしてほしい」という要望があったのでブロックを少し積んで、ブロックより背丈がある植栽を植えることでセミオープンを実現しました。
そこにウッドデッキを設けて、庭とリビングの中間を作り出すことで、「人目を気にせずにホームパーティーを楽しめる庭」を作り出すことができました。
お庭の引き渡し当日には、バーべキューに招いていただき、お施主さんと楽しい時間を過ごすことができました。施工をした立場でいうのもなんですが、「お客様を招きたくなる居心地の良い空間」であると感じました。
このように、外構にこだわりをとりいれることで、「見て楽しむ庭」も「過ごして楽しめる庭」も両方実現することが可能です。
外構工事のプランニングをする際は、「おもてなしのできる庭」を作ることで、さらに充実したプライベート空間をつくりあげることができることでしょう。