私たちが普段生活をしている中で、工事をしている光景をあちらこちらで頻繁に目にすると思います。河川工事や災害対策工事、あるいは耐震工事などがあります。
実は、工事をしている職人さんの中でも「本当に仕事が出来る職人さん」は、ごくわずかしかいません。仕事ができる人が「親方」と呼ばれていて、その下で動かされている人達は「手元」と呼ばれています。
親方の仕事は、現場を監督し、工事を最初から最後までまとめあげることです。その際、親方一人だけでは作業効率が悪いので、手元を使い作業ごとに振り分けて効率よく仕事をこなしていきます。
現場の作業、つまり仕事のクオリティーは「親方で決まる」といっても過言ではありません。逆に言えば、仕事ができない親方が頭を張っているチームの仕事は、とてもじゃないですが「職人技」と呼ぶことはできません。
外構業者(エクステリア業者)を選ぶ際、「腕の良い職人さん」がいるかを下調べしなければ、外構工事は失敗してしまうリスクが高いです。なぜなら、腕の悪い職人さんが施工を担当した場合、素人目線でもわかる質の悪い仕事をします。
「仕事ができる職人さん」と、「仕事ができない職人さん」の違いを以下にまとめたので確認してください。
現場のクオリティーは親方のこだわりによって左右される
仕事ができる親方が頭を張って現場をこなしているチームの仕事は、スピーディーかつ丁寧な場合が多いです。職人の世界で「仕事ができる」ということは、仕事が早くてきれいで、なおかつこだわりをもって取り組んでいることとイコールです。
もちろん、仕事が出来る親方の下で働いている手元の人達も、親方と同じ「理念」をもって仕事をしているのでチームのクオリティーが必然と上がっていきます。
仕事が出来る職人さんの特徴は、「仕上がりをイメージしてより早く丁寧に」仕事をこなしています。
こだわりを持って仕事に取り組んでいる職人さんたちの仕事は、なんといっても美しいです。
写真の型枠(液状のコンクリートを特定の形に固めるための容器のことを指します)は、コンクリートの壁を作るためのものですが、きれいに組み上げられていることがわかります。
構造物は水平や垂直、あるいは一直線に通った「通り」と呼ばれるものが命です。通りとは、「水糸」と呼ばれる糸を張り、構造物が一直線に立っているかどうかを示すものです。まっすぐに張った糸は左右に動くことがないので、糸と型枠の幅を図るこことで簡単に直線を確認することができます。
人間の目はよくできているので、通りが狂っていると素人でも「通りが曲がっている」という違和感を感じ取ることができてしまいます。
仕事が出来る職人さんは無駄にきれいな型枠を組んでいるのではなく、通りをビシッと一直線にするために丁寧な仕事をしているのです。通りの誤差は1㎜前後を求めます。きれいな型枠を組むことによって見栄えのあるコンクリート構造物が完成します。
一方、仕事が出来ない職人さんの特徴は、「作ることができればいい」という安易な考えをもっています。そのためにいいものを作り出すことができない上に、「余計な仕事」までします。
仕事を早く終わらせようと意識するのは良いのですが、間違った手抜きをします。例えば、仕事が出来る職人さんが組む型枠に比べ、同じ型枠一つでも「見ただけで素人が組んだ型枠」だということがわかります。
長年職人をしていると、型枠を見ただけで仕上がりがきれいなコンクリート構造物を作れるか作れないかを一瞬で判断できるようになります。
右の写真では、型枠をしっかり組んでいないために通りが曲がり、型枠の形が大きく変わっていることを確認できます。
この職人さんの場合、「コンクリートを流し込めれば良い」とだけ考えているので、仕上がりを意識していません。
写真からもわかるように、通りが蛇道のように曲がりくねっているので、コンクリートの壁も曲がりくねった状態で硬化してしまいます。
ここで重要なのは、「腕のいい職人さんが施工する工事」も「腕が悪い職人さんが施工する工事」も同じ高額な工事料金を支払わなければならないということです。
高額な工事料金を支払うにも関わらず、素人から見ても「手抜き工事」だと分かってしまう外構工事をして欲しいとは誰も思わないはずです。
外構工事は決して安いものではありません。満足のいく外構工事をしてもらうために、腕の良い職人さんが在籍している業者を見つけるまで妥協しないようにしましょう。腕の良い職人さんが在籍している業者を発見することができれば、外構工事で失敗するリスクは限りなくゼロに近づくということを覚えておいてください。