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外構工事（エクステリア工事）を依頼する際、ほとんどの方がハウスメーカーやホームセンターなどの大企業を選びます。普段から広告や会社名を目にすることが多く、安心感があるからです。また、大資本ということもあり、保証があるのも魅力の一つです。
ただ、これら企業は自社で施工することはありません。専属の下請け業者へ工事を丸投げして、２０～４０％もの高額な中間マージン（手数料）を抜いています。
つまり、１００万円のエクステリア工事であれば、そのうちの２０～４０万円はハウスメーカーやホームセンターなどの仲介手数料です。実は、あなたの知らない間に、安心感と引き換えに高額なマージンを支払わされています。
そこで、このことを知ったあなたは、「住宅メーカーやホームセンターなどの企業ではなく、外構専門業者（エクステリア業者）へ直接工事を依頼したい」と考えるはずです。
しかし、エクステリア業者は広告を出していることが少ないため、業者選びに頭を悩ませます。また、エクステリア工事を低価格で実現させるためには、会社組織ではなく、「一人親方」と呼ばれる個人事業主の方に依頼するのが一番安価にて庭造りを実現できます。
一人親方とは
一人親方とは、建設業特有の名称であり、個人事業主（株式会社などの法人を設立せずに自ら事業を行っている個人、あるいは自営業者）のことを差します。
一人親方と個人事業主の違いは、従業員を雇っているかどうかで判断します。それ以外は個人事業主と同じです。個人事業主の方が法人登録（株式会社の設立）を行うと、会社組織になります。
これらは一つの団体として繋がっていることが多く、「大企業」→「エクステリア業者」→「一人親方」という具合に一つの組織にまとまっています。
ただ、一人親方や個人事業主の場合、大半が広告を出したり営業をしたりしないため、お客様から直接工事の依頼を受けることは稀です。一般的に、ハウスメーカーやホームセンター、あるいは外構専門業者の下請け業者として入ります。
そのため、お客様個人が一人親方へ工事を依頼するのは不可能に近いです。知り合いに一人親方がいるか、紹介を受けなければ出会うことはできません。
なお、大企業や外構専門業者が一人親方へ仕事を依頼する場合、請負金額（工事に対する総額）ではなく、常用単価（一日分の給料）を支払います。
例えば、あなたが企業やエクステリア業者へ工事を依頼する際は、工事一式の値段（例えば１００万円：材料代を含む）を支払います。それに対し、一人親方には工事を行う日数分の日当で良いのです。
要するに、最低限の経費と日当のみで工事を行うことができるため、大手企業やエクステリア業者よりも格安で施工可能です。
※、材料費や諸経費は別途で請求されます。
ただ、一人親方は職人なので、営業やエクステリアプランの提案力、または保障などのサービスがありません。つまり、必要な時に応援に来てもらえる「派遣」のようなものです。そのため、自分で仕事を取ってくることは稀であり、元請け業者に使ってもらうことで成り立っています。
ここまでの話をすと、「仕事を安く請けることしかできないのに、一人親方にはどのようなメリットがあるのか？」という疑問が生まれます。ただ、仕事のできる職人ほど、こぞって一人親方を目指します。
一人親方になる理由
大企業やエクステリア業者などの中小企業に雇われている従業員の場合、与えられた仕事をこなしていれば日給月給（ひと月に出勤した日数分の給料）あるいは月給が支払われます。しかし、職人の世界は給料が上がりづらい上に、職種によって日当の上限が決まっています。
一方、一人親方の場合では一日当たりに支払われる金額が大きい上に、仕事をした分だけ稼ぐことができます。
例えば、一人前の職人の給料が一日で１万５０００円とします。このとき、一人親方に対して元請け業者からこの金額（１万５０００円）のみを支払われることはありません。これでは従業員と同じであり、一人親方にとってデメリットしかないからです。
通常、建設業の間で職人の貸し借りを行う場合、常用単価と呼ばれるものが決まっています。それを元に支払いが行われます。常用単価は地域や現場の予算によって異なるのですが、ここでは分かりやすく２万円にします。
例えば、一人親方を常用として一日呼んだ場合、一日あたり２万円の人工（一日分の人件費）が必要になります。この中から経費や税金などを支払い、余ったお金が利益（つまり給料）になります。
さらに、知り合いなどから直接工事を依頼されれば、元請け業者と同じように請負金額で仕事を引き受けることもできます。大手企業や会社組織になっている団体に比べて、一人親方は個人なので諸経費がほとんどかかりません。そのため、多少安い値段で施工してもかなり儲かります。
また、中には日曜日などの暇な時間に工事を進める人もいるため、空いている時間に仕事ができるのも魅力の一つです。普段は常用で元請け業者に呼んでもらい、仕事が入ったら自分の工事を進めることができます。
知り合いが多ければその分だけ工事の依頼が増えていくため、たった一人で月商１００万円を超えることも可能です。そして、利益が上がり続けると同時に従業員を抱えるようになり、最終的に法人化して会社組織になることもあります。
つまり、一人親方は社長になるためのスタートラインなのです。これが、仕事のできる職人が一人親方を目指す理由です。
ただし、要領が悪い一人親方には工事の依頼は入ってこないため、その一生を下請けとして過ごす方が大半です。あるいは、自転車操業のような状態になり、最終的にはどこかの会社に再び雇ってもらう人もいます。
これらのことを考慮すると、小さな工事ならともかく、大がかりな庭造りはエクステリア業者に依頼するのが無難です。なぜなら、保証や対応がしっかりしているからです。「外構工事で失敗したくない」と思うのであれば、安さばかりを求めるのではなく、安心して依頼できる業者を見つけ出しましょう。
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