外構工事(エクステリア工事)と聞いてイメージするのはコンクリートやブロックなどを使った人工的なものではないでしょうか? 例えば、コンクリートで作った駐車場やブロックで作られた塀のことです。
人工的な外構工事が流行している中でも、「自然」を取り入れた外構工事の人気は衰えるところを知りません。植栽を上手に取り入れて、自然を楽しめる庭を作りましょう。
植栽とは、「生きた草木を植えること」を指します。和風住宅だけでなく、洋風住宅でも植栽を取り入れることで「温かみ」のある外観を作り上げることができます。
草木は生命の象徴であり、いつも私たちの身近な場所に植えられています。
また、種類もさまざまであり、季節の変わり目など一年中楽しませてくれるのも魅力の一つといえます。庭木には低木、高木、成長の早い・遅い、あるいは常緑樹(幹や枝に一年を通じて葉がついている木)や落葉樹(ある季節に定期的に葉を落とす木)といった具合に樹種もさまざまです。
建物のアクセントにシンボルツリーを設ける
ただ単に植栽を植えようと考えることもいいのですが、植栽はとても奥が深いです。「庭」という一つのテーマの中で植栽をにまとめようとすると、とても難しいです。そこで、植栽を「アクセント」として取り入れることをお勧めします。
例えば、建物の見栄えを惹きたててくれる役割を果たす「シンボルツリー」を設けると、建物の印象がガラッと変わり、外構が華やかになります。
その名の通り、「家のシンボル」として設けられるため、建物に植えた瞬間、突如として生命の息吹を感じる表情に変わります。まさに、「劇的」です。
シンボルツリーは、シンプルモダンな建物にも「さりげなく設ける」ことで建物の価値を高めてくれます。
私がおすすめするシンボルツリーの種類はソヨゴやトリカラー、ヤマモモなどがあります。これらの特徴は「虫が付きにくく、素人でも手入れが簡単」であることが挙げられます。
この中でも人気なのが「ソヨゴ」と呼ばれる木です。気品があり、日本庭園やモダンな建物との相性は抜群です。秋頃になると、サクランボのような小さな実をつけるので、季節の移り変わりを楽しむことができます。
シンボルツリーを植える場所は、玄関回りや中庭に設ける場合がほとんどです。また、植える木によっては直射日光を受けない方が良いものや、風が強く当たらない場所に植えなければならないものがあります。シンボルツリーを植える場所は木の特性を考慮して考えていかなければいけません。
シンボルツリーを選ぶ際、建物のイメージに合ったものを選ぶのは当然ですが、重要視すべき点は「手入れが楽」なことでしょう。ガーデニングが好きな人であれば、手入れも楽しみの一つかもしれません。ただ、植えたのはいいけど害虫駆除の対策をしたり、水やりや肥料を与えるなどの手入れをしたりするのはとても大変です。
植栽のプランニングを考える時は、庭木の専門家である「造園家」に相談をすると良いアドバイスをもらうことができます。造園家は庭木を専門で施工しているので、一般の外構業者とは植栽の知識量が違います。造園のプロなので、木々の相性や植える場所、さらに木々の性質まで細かく教えてくれます。
シンボルツリーに限らず、「見栄えがあり飽きのこない植物本来の良さを引き出してくれる庭木の専門家」が造園家です。なにごとも良いものを作りたいと思うのであれば、専門家に依頼するようにしましょう。
建物はもちろん、あなたのスタイルに合ったシンボルツリーを選ぶことであなただけの「庭」を一生涯楽しめることでしょう。