近年では、オール電化の住宅が増えており、ソーラーパネルなどを搭載したエコ住宅が増加してきました。これに従い、環境保全を意識した外構工事の普及化も進んでいます。森林伐採などで失われた緑を少しでも取り戻そうと、街のいたる所でさまざまな運動が取り組まれています。
例えば、分譲地(大きな土地を区切って販売される土地)を作成する工事を行う際、「緑地帯(草木が植えてある一角)を設けなければいけない」というルールが存在します。少しでも自然豊かな街を目指そうとする取り組みから、町ぐるみでガーデニングを行っている地域もあります。
人が住む場所を生み出すには、山を切り開き、地球から緑を奪い取ることになります。これが原因で地球温暖化が深刻になり、自然に大きな悪影響を及ぼします。
地球温暖化の主な原因は、自動車から排出される排気ガスのCO2(二酸化炭素)が大きな原因と言われています。つまり、「私たちの生活の豊かさは、地球のから奪った自然の上に成り立っている」ということです。
そこで、私たち一人ひとりがエコを心がける必要があります。環境保全を行うことで、地球環境の向上はもちろんのこと、外構工事費用の削減へと繋がります。
外構工事で言えば、エコガーデン(緑豊かな外構)が地球環境の保全と深く関係しています。
緑豊かな外構を目指す
これから生まれてくる子供や自分の家族のことを考えると、環境保全に力を入れていかなければなりません。温暖化対策を行うために、CO2の排出をできるだけ抑えたいところです。
ただし、自動車や電機を動かし、または私たちが生きていくためには、CO2の排出を抑えることは難しい問題です。そこで、外構に植栽を設けるだけで、エコを意識した外構を作り出すことが可能です。
通常、人間を含む生き物は、酸素を吸い込んで二酸化炭素を排出します。一方、植物である植栽は、日光によって光合成をします。光合成をするとき、空気中の二酸化炭素を分解し、酸素を生み出します。要は、「植物は二酸化炭素を吸い込んで酸素を吐き出す」ということです。
これまでのことを理解すると、都心部の空気が汚れている理由を理解できます。都心部の空気が汚れているのは、田舎に比べて極端に緑地帯が少ないことが挙げられます。たくさんの自動車が走り、多くの人々が暮らす都市では、どうしても空気が汚れてしまいます。そのため、夜空を見上げても星すら見えません。
一方、緑に囲まれた田舎町は樹木による光合成が活発に行われています。空気は澄み渡り、植物も青々しく成長していることが見てわかります。夜になると、満天の星空を見ることができます。一等星(明るさの投球が最大級の星)の星をはじめ、空いっぱいに星空が広がります。
このように、きれいな空気を生み出すためには、木々の力が必要不可欠です。また、外構工事の中でも植栽は安価な工事に部類します。コンクリート工事のような大規模な工事を行わずとも、あなたの好きな木や花を植えるだけで楽しむことができます。
あなたの肌を通して味わうエコガーデン
植栽を植えた外構の良さは、見栄えだけではありません。都心部のお宅であっても、緑豊かな植栽を植えることで自然を肌で感じ取れます。また、水やりや肥料を与えるなど行うことで、都心部にいることを忘れることもできます。
例えば、中庭を花壇や畑にすることで、ガーデニングや家庭菜園を楽しむことができます。さらに、花壇や畑を作る工事は簡単に施工することができるため、工事費用を安く抑えることができます。
季節ごとに花の種類を変えたり、季節野菜を楽しんだりして、一年を通して楽しめる外構になるでしょう。
また、植物は配置次第でさまざまな役割を果たします。道路や隣近所からの目隠しにしたり、家のシンボルツリーにしたりしても楽しめます。
太陽の光が当たる南側へ背丈の高い植栽を設ければ、木漏れ日が溢れる日陰を作り出すことも可能です。作り出した日陰に椅子やテーブルを設けることで、エコガーデンテラスの完成です。友人や親せきを招き、お茶会やバーベキューを楽しんでも良いでしょう。
このように、植栽を活用することでさまざまなメリットが生まれます。あなたの計画している外構プランの中にも、緑豊かなエコガーデンを取り入れてみてはいかがでしょうか。