ホウレンソウは、ビタミンやミネラルが豊富な健康野菜として人気があります。そのため、家庭菜園で栽培している方は多いです。
ただ、ホウレンソウはきちんとした方法で栽培しなければ、苦くておいしくないホウレンソウが出来上がってしまいます。
そこでこのページでは、ホウレンソウを甘く育てる方法を紹介します。これを学ぶことで、スーパーで販売されているホウレンソウよりもおいしく栽培することができます。
ホウレンソウの栽培に適した季節
ホウレンソウを甘く育てるには、根を地中深く伸ばす必要があります。
これにより、根っ子から栄養分をたくさん吸収して、根と葉の間にある「胚軸(はいじく)」に糖分をふんだんに貯蔵できるようになります。
ほうれん草の植え付け時期は、春と秋になります。春植えの場合、2月下旬~4月下旬までに植え付けを行い、4月中旬~6月中頃までが収穫時期です。
一方、秋植えの場合、植え付け時期を9月上旬~11月上旬に行えば、12月末頃まで収穫できます。
ただし、暑い時期にホウレンソウの栽培を行うと成長スピードが早いため、生育期間が短くなります。そうなると糖分が集積しにくくなる上に、暑さで糖分が消化されてしまいます。そのため、ホウレンソウを栽培するときは、秋植えを行い、冬に収穫することをお勧めします。
ホウレンソウの育て方
ホウレンソウを栽培するとき、種から育てる方が大半です。種類が豊富にある上に、初心者でも簡単に生育できるからです。また、ホウレンソウの種はホームセンターや園芸センターへ行けばすぐに手に入れることができます。
ただし、ホウレンソウの種子は硬い外殻に包まれているため、適当に植えてしまうと発芽しづらくなります。そのため、ホウレンソウの種は撒き方で成長の度合が左右されます。
一粒だけでも芽を出すのですが、発芽するために大量のエネルギーを消費してしまうため、根を深く伸ばすことができません。そのため、栄養分を吸い上げづらくなってしまい、結果的に甘みの無いホウレンソウになってしまいます。
このようなリスクを防ぐために、ホウレンソウの種はすじ撒き(すじ状に種を撒くこと)を行うのが一般的です。すじ状に撒くことで一斉に発芽してそれぞれ均等に成長していきます。一粒のみを植えたときとは異なり、種同士が助け合って発芽する習性があり、無駄なエネルギー消費を抑えることができます。
ただし、ホウレンソウの種を植える溝を平らにしておかないと、発芽した後の成長が悪くなってしまいます。特に、撒き溝(種を植える溝)がデコボコのまま種を植えてしまうと、根を地中深くに伸ばすことができません。
そのため、指やスコップなどで撒き溝を作った後は、板などを用いて溝の底を平らにならしておきましょう。こうすることで発芽揃いが向上し、さらに深く根を張り、糖分を貯蔵する胚軸が肥大します。これにより、甘みのあるホウレンソウが育ちます。
ただ、ホウレンソウの種は十分な水分が無ければ発芽しづらいです。そのため、種を撒き終わった後は足で踏んだり水を撒いたりして土と種が密着するようにしましょう。
このページで述べてきた内容を実行するだけで、ホウレンソウは甘く育ちます。家庭菜園でホウレンソウを栽培する際は、種の撒き方や季節に気を配り、スーパーでは買えないようなおいしい作物を収穫してください。