外構工事(エクステリア工事)を行った際に、趣味を行うためのスペースを確保する方は多いです。
例えば、家庭菜園をするために、畑を設ける人はたくさんいます。家庭菜園は、育てたり鑑賞したりする楽しみがある上に、出来上がった野菜を食すことができます。自宅で作る野菜は、農薬や品種改良などの心配がいらないため、安心して家族に振る舞えます。
ただし、土に種を植えたからといって、植物は勝手に成長するわけではありません。
しかし、多くの方はこのことを知らないため、適当に草木を植えて育てようとしてしまいます。その結果、十分に成長しなかったり、枯れたりしてしまいます。健康的に野菜を作るためには、きちんとした方法で畑を耕さなければいけません。
そこでこのページでは、家庭菜園に適した畑の作り方を紹介します。土壌を改善することで、野菜が大きく育ったり、たくさんの実をつけたりします。
畑の基礎知識
多くの方が勘違いしていることの代表として、「施肥(せひ:肥料を与えること)を施せば、野菜は育つのでは?」というものがあります。
ただ、それだけでは表面上の土しか改善されないため、植物が十分に成長しづらいです。できれば、既存の土を使用するのではなく、植栽が育ちやすい土壌に改良することをお勧めします。
畑は大きく分けて2種類存在します。一つ目は、自然が作り出したありのままの山地や草原をそのまま活用した「本畑(ほんばた)」です。本畑は、大自然の中にある天然の畑のため、野菜を育てる環境があらかじめ整っています。
もう一方は、山を削ったり埋め戻したりして人工的に作られた「造成畑」があります。造成畑の場合、表面はきれいになっているため、一見すると本畑と変わりが無いように思います。しかし、土壌の構成は本畑のように均一であるとは限らないため、土壌を改善しなければ野菜を育てる環境は出来上がりません。
ただし、一般家庭程度の規模であれば、丁寧に耕せば野菜を健康的に育てることができます。畑を耕すことで、植物が育ちやすい土壌を作り上げることができます。
畑の耕し方
土壌作りで一番大切なことは、「耕すこと」です。ただし、単に耕せばよいというわけではなく、「土壌が3層に分かれるように耕すこと」がポイントです。
通常、地表から15~18cm程度が作土層(さくどそう)になります。作土層とは、野菜を育てるのに使用する土の層のことです。ここを丁寧に耕すと同時に施肥を行えば、良質な野菜を作る環境が整います。
畑を耕す理由は、土が自重で沈んだり、雨などが浸透すると同時に自然に締め固まったりしてしまうからです。
種を植えただけでは、硬くなった土壌の中に十分な根を張ることができなかったり、栄養や水分を吸収できなかったりします。畑を十分に耕さなければ、野菜は十分に成長せずに枯れてしまいます。
3回に分けて耕すことで、家庭菜園に適した土壌が完成する
畑を耕す手順としては、まず、スコップや鍬(くわ)などを用いて、作土層である18cm程度まで粗く耕します。
次に、同じ道具を使用して、大雑把に掘り返した下層の5~8cmを残し、上層の10~13cm付近を先ほどよりも細かく耕します。
最後に、上部をレーキなどで細かく丁寧に耕していくことで、家庭菜園に適した3層の土壌が完成します。
この3層を作るときのイメージとしては、以下の通りになるように耕すと良いです。
・下層:ゴロゴロ
・中層:コロコロ
・表層:さらさら
これを行うことで、野菜が健康的に大きく育つために必要な「水持ちと水はけのバランスの良い土壌」が完成します。
ただ、中には畑の下層の土が粘土質で水はけや水持ちが悪かったり、締め固まって根を張ることができなかったりすることがあります。畑は上層と下層の両方の土壌作りが重要です。
そこで、家庭菜園を行う前に、土壌環境を確かめることをお勧めします。70cm程度の穴を掘り、そこにバケツなどで水を入れ、浸透していくかどうかを確認します。すぐに染み込んでいく場合、水はけが良いので、健康な野菜作りを行うことができます。
もし、染み込まなかったり、穴を掘った時点で水が染み出てきたりする場合、水はけが悪い可能性があります。
そのときは、土を入れ替えなければいけないため、外構業者(エクステリア業者)や造園屋さんに相談すると良いです。悪い泥を取り除き、新しい野菜作りに適した土壌にするための力を貸してくれます。
一般の方では、土を捨てたり持ってきたりするためにダンプの手配や捨てる場所が分からないので、困ったときは専門家を頼るようにしましょう。
環境が整った後は、こまめに畑を耕して施肥を施し、健康な野菜作りにはげんでください。