外構工事(エクステリア工事)を行う際、防犯面も意識してエクステリアのプランを考えなければいけません。防犯性を高くすると、泥棒や不審者からの不安から解放されるため、日々のストレスを軽減できます。
しかし、防犯性の高い庭作りを行うためには、高額な費用が必要です。人が侵入できないようなエクステリアにするためには、背の高い塀や門扉を設ける大規模な工事を行わなければいけない上に、ホームセキュリティなどに加入しなければいけないからです。
なお、塀や門扉を中途半端な高さにしてしまうと、泥棒はそれを乗り越えて中に侵入してきます。
一度中に侵入されてしまうと、外から人影を確認することが困難になるため、このような塀・門扉は防犯性が劣ります。安心して暮らすためには、泥棒や不審者が中に入るのが困難な作りの外構にして、中庭はホームセキュリティで見張りをつけた方が無難です。
ただ、ホームセキュリティを採用すると、管理費を永遠に払い続けなければいけません。すると、大金をはたいて作り上げたエクステリアのローンを払いながら、防犯会社にも毎月の会費を支払わなければいけません。
これでは、家計を圧迫してしまう出費になりかねません。泥棒や不審者からの不安が消えても、今度はお金のことで悩まなければいけなくなるため、ストレスの原因になります。
この場合、周り近所の住人や通行人と積極的に交流することをお勧めします。ご近所付き合いが深まることで、あなたのマイホームを第三者が見守ってくれることになるからです。泥棒や不審者は人気のある場所を嫌うため、周りとの交流が活発であるほどあなたの家に近づかなくなります。
植栽をコミュニケーションツールとして活用する
ご近所付き合いを深めるには、常日頃からコミュニケーションをとる必要があります。しかし、古くから住んでいる土地でない場合、新たに周り近所の方と仲良くしなければいけません。
ただ、「仲良くなりたい気持ちはあっても、自分から声をかけることができない」という方は多いです。
そこで、エクステリアに植物を植えると、コミュニケーションのきっかけになります。実際に、草木は昔を回想するきっかけになったり、いたわり育てる気持ちを盛んにしたりするため、ご近所さんや通行人と話をする口実になります。
例えば、あなたの家にアサガオの花を植えていたとします。それを見たご近所さんが、「何十年も前に小学校の低学年の時に育てた花だ」と言って懐かしくなり、話しかけてきて語り始めるようなことはよくあります。
人間はあるきっかけによって、幼いころの記憶や印象に残っている記憶を思い出します。その要因を意図的に作り上げることで、「話題作りをする」ということです。
一方、あなたが草木を毎日大切に育てている姿を通行人が見かけることで、話しかけてくる可能性が高まります。特に、お年寄りの方は話好きの方が多いので、会話にも花が咲きます。日々の生活の中で、一生懸命に植栽の手入れをしている人を見れば、誰しもが「まめな人だな」と思い、好印象を抱いてくれます。
実際に、私が職人だった頃、さまざまな現場に出入りしていたのですが、外で庭の手入れをしている方にはよく話かけていました。すると、大切にしている植栽の話やエクステリアの話をして、盛り上がってご飯をごちそうになったこともあります。
このような経験もあり、「植物を間に置くと、人と人との信頼関係がより深くなる」と私は感じています。
ただ、さりげなく話しかけきて、あなたに近づいてくる不審者がいるのは事実です。もし、あなたが新しい土地に引っ越してきて、すぐに気さくに話しかけてくる人がいれば、「この人いい人だな」と思ってしまう可能性があります。しかし、このような手口を使って人を騙したり泥棒に入ったりする悪人もいるので、注意が必要です。
この場合、引っ越してきたらすぐに周り近所にあいさつ回りをしておき、交流を深めるのと共に泥棒や不審者の情報も収集しておくことをお勧めします。
「無知ほど怖いものはない」という言葉があるように、あなたが住む土地のことを下調べした上で交流をするようにしてください。まずは隣近所の方と仲良くなり、そこから少しずつ交流の輪を広げていきましょう。