外構工事(エクステリア工事)のプランニングを行う際、大半の方がなるべく安い金額で工事を行いたいと考えるはずです。しかし、外構専門業者としては、高額な工事を低価格で施工したくはないため、「工事に見合った予算を用意してもらいたい」と考えます。
そのため、元から値段が安価な工事を提案して、予算内で外構工事を行うことができるようにプランを立てていきます。ただ、その一方で高額な費用を支払わなければ施工することができない外構工事を、あたかも安い金額で施工できるように見せる業者がいることは事実です。
特に、「防犯面を強化しましょう」という話をする外構専門業者がいます。このような業者は、あなたの足元を見て提案をしてくるため、不安を煽ります。そして、最終的に「勧められた外構工事を行わなければいけない」という気持ちにさせて、外構工事の契約を結ぼうとしてきます。
防犯対策を行うための外構工事は、新たに壁や門扉を付けなければいけないため、工事費用は高額です。つまり、「高額な工事をせざるを得ない状況を作り上げ、意図的に契約へこぎつけている」ということです。
このような姑息な手口を使う業者は、間違いなく悪徳業者です。自社の利益ばかりを優先して、お客様であるあなたの要望を取り入れようとはしません。
そこで、ヒアリングの際に防犯対策を無理やり進めてくる業者には注意するようにしてください。その理由を以下にまとめました。
防犯性を高めるためには高額な費用が必要
「防犯性を向上させる」ということを考えたとき、「まず建物の周りを囲もう」と考えるはずです。ブロックやコンクリートで壁を作る場合、高さが重要になります。ただ、塀は高くても低くても不安は残ります。
例えば、高い壁を作る場合、不審者が侵入するのは困難になるのですが、一度庭に入ってしまえば周りから見つけることができません。一方、低い壁を作る場合、怪しげな人影があれば周り近所から通報してもらうことを期待できます。ただ、壁が低ければ低いほど簡単に立ち入ることができてしまいます。
また、建物の周りを全て囲むには高額な費用が必要になります。この場合、壁を施工する長さは変わらないため、高さに比例して金額も高くなります。材料代や人件費がかかるからです。
ここで、注意しなければいけないポイントがあります。それは、「防犯性の高い外構工事を提唱して近づいてくる業者を避ける」ことです。工事費用が高い防犯対策を無理やり進めてくる可能性があるからです。
高額な工事を契約したくなるような理由を提示される
基本的に、工事費用が高額ということは、業者側の儲けも大きくなります。そのため、外構専門業者は「できるだけ高い金額の工事を契約したい」と考えるはずです。
しかし、外構工事を行いたいと考えている方のほとんどが、低価格で工事を行いと考えています。そこで、「防犯対策を行わなければ恐ろしいことになる」などといい、あなたに防犯の外構工事をしなければいけないかのように話を進めてくる悪徳業者がいるので注意してください。
例えば、「あなたの家は塀が低いため、簡単に空き巣被害にあいます。実際に、同じような造りの外構のお宅が相次いで泥棒の侵入を許しています」などと必要以上に不安を煽ります。このようなことをいきなり言われたたら、素人の方は簡単に乗せられて高額な工事の契約を結んでしまいます。
さらに、「植栽やブロックで建物を囲うのではなく、耐久性も考えてコンクリートを使用しましょう」などと言われれば、同じように契約書にサインをしてしまいます。
たしかに、コンクリートは高強度な上に耐久性にも優れています。しかし、外構に防犯能力を求める場合、コンクリートを使用した工事は高額なだけで防犯面のメリットはありません。そもそも、建物の周りを囲う壁は、あくまでもプライバシー確保が優先と考えるべきであり、セキュリティ面では壁が高ければ高いほどマイナスです。
ただ、このような真実を告げずに、コンクリートを使用した工事を無理に進めてくる業者が存在するのは事実です。高額な費用を必要とする工事を行えば、業者側が儲かるからです。
このことから分かるように、「自社のことばかりを優先して考え、お客様の意見を聞き入れていない会社は悪徳業者」です。そもそも、外構工事だけでは完璧な防犯対策を行うことはできません。
優良業者であれば、素直にこのことをあなたに伝えて、ホームセキュリティなどを紹介してくれるはずです。
もし、高額な防犯対策工事を提案された場合、「根拠」を尋ねるようにしてください。答えられなかったり、あいまいな態度を取られたりした場合は、その業者との契約を見直した方が無難です。
外構工事では、あなたのことを第一に考えてくれる優良業者と契約するようにしましょう。