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ブロック塀の性能評価を行うための資格:ブロック塀診断士

 

自然界にある石や土は、月日が経過してもそのままの形を保ち続けます。一方、人工で作り上げた構造物の場合、年月とともに風化していきます。

 

例えば、コンクリートは黒ずんだり表面が雨に打たれてザラザラになったりしていきます。これが駐車場やアプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)であれば、見栄えが損なわれるだけなので、普段の生活に支障が出るわけではありません。

 

しかし、土留め(土が崩れようとするのを抑えるもの)や建物の周りを囲う塀の場合、劣化していくとともに、強度が失われていきます。

 

特に、ブロック塀は風化していくと崩れたり倒れたりするため、大変危険です。もし、ブロック塀が以下のような状態の場合、倒壊する恐れがあります。

 

 ・一部が破損している
 ・鉄筋がむき出し・腐食している
 ・傾いている
 ・ひび割れている
 ・完成してから20年以上経過しているなど

 

日本建築学会の調査によると、ブロック塀に期待する耐久年数は30年程度といわれています。そのため、設けられてから年数が経つほどに、確実にブロック塀は腐食していきます。

 

ただ、目視できる症状でない限り、素人ではブロック塀が劣化しているかどうかの判断は難しいです。

 

そこで活躍するのが「ブロック塀診断士」です。

 

 ブロック塀診断士とは
ブロック塀診断士は、平成7年10月「建築物の耐震改修の促進に関する法律(法律123号)」が制定されたのを受けて誕生した資格です。

 

その役割とは、既設のブロック塀の性能評価を行い、危険個所を見つけ出して改善することです。また、地震や台風などの自然災害が発生した際、「ブロック塀が崩れたり倒れたりする災害」を防止することを目的とします。

 

ブロック塀は本来、建築基準法で定められた施工方法で造り上げなければいけません。しかし、民間工事(一般の人から依頼される工事)の場合、特別な検査が行われないため、その基準を満たしていない危険なブロック塀はたくさん存在しています。

 

ただ、大半の人はその事実を知らないため、強度のことなど考えもしません。

 

しかし、前述の通り、ブロック塀は月日の経過と共に確実に劣化しています。そのことに気付かずに台風や地震などの自然災害が発生した場合、ブロック塀が倒壊して尊い命を失ったり避難所に向かう避難路を塞いでしまったりする可能性があります。

 

そこで、ブロック塀診断士が登場します。この資格を有している人であれば、見た目から判断できないブロック塀の状況を明らかにすることができます。また、新規工事も安全基準を満たした上で施工することができるため、安心してブロック塀の工事を依頼できます。

 

つまり、ブロック塀診断士であれば、新規工事の安全基準遵守はもちろんのこと、既設ブロック塀の調査点検や地域の安全を保つことができるということです。

 

この資格は、「公益社団法人:日本エクステリア建設業協会(JPEX)」が定めている民間資格です。国家資格ではありません。

 

なお、平成25年度より、ブロック塀診断士は5年ごとの更新登録が義務付けられています。

 

 ブロック塀診断士になるには
ブロック塀診断士になるには、JPEXが開催する講習会に参加し、修了試験で合格する必要があります。合格後は、協会へ登録することでブロック塀診断士と名乗ることができます。

 

ただし、ブロック塀診断士は誰でも簡単に受験できる資格ではありません。この民間資格には受講条件が設けられており、以下のいずれかの資格を所有していなければ申し込むことすら許されません。

 

受講資格

1・2級建築士、1・2級建築施工管理技士、1・2級土木施工管理技士、1・2級造園施工管理技士、タイル・左官・ブロックの技能士、建築コンクリートブロック工事士、1・2級エクステリアプランナー

 

これらの資格は、豊富な知識と現場経験がなければ取得することができません。

 

ただ、この資格を保有していなくてもブロック塀を施工できてしまいます。また、受講資格で定められた免許を取得するのが難しいこともあり、ほとんどの人がブロック塀診断士に関心がないのが現実です。そのため、現在ではブロック塀診断士が不足していることが問題になっています。

 

しかし、ブロック塀診断士の資格を保有していれば、それだけでお客様に信頼感を与えることができます。他の業者と比べられたとき、差別化が可能です。

 

ブロック塀診断士でなくても工事を受注できるのは間違いありませんが、日本は世界有数の地震国です。大切な人やお客様の安全を確かなものにするために、この資格が重要になります。

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