外構工事(エクステリア工事)を検討されている人の中でも、工事内容やデザインを先に決めようとする方は多いです。また、新築を検討している方の場合、土地も決まっていないにも関わらず、建物やエクステリアのことばかり考えている方もたくさんいます。
しかし、家や外構は土地がなければ、何一つ決めることができません。エクステリアの設計ができないのはもちろんのこと、使用できる敷地のスペースも分からないからです。
そこで、適切な土地の選び方を以下にまとめました。「どのような暮らしをしたいか? 」という考えをするだけで、土地選びで迷うことは無くなります。また、建物やエクステリアに求める内容を明確化することで、あなたにとって必要な敷地の大きさが分かります。
つまり、「土地に合ったエクステリアを選ぶのではなく、望んでいるエクステリア内容から土地選びをする」こともできます。これを行うことで、必要最低限の土地の大きさの購入ができるため、出費を最小限に抑えることが可能になります。
ライフスタイルに合った土地選び
私が職人だった頃、外構工事の相談にのることがよくありました。このときは土地選びで悩んでいる人の悩みを頻繁に聞いたものです。このような相談を受けるとき、私はその人のライフスタイルに合った土地選びをするよう勧めています。
生活習慣を明確にすることで、ほとんどの方は大きな土地を必要とせず、工事費用も大幅に削減できます。あなたに合った坪数が見えてくるためです。例えば、次のようなものがあります。
・何台程度、車を止めたいのか
・カーポート(車を雨風から守るもの)は必要かどうか
・アプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)の長さをどうするか
・庭では何をしたいのか
これらを坪数に直して見てみると、想像していた坪数の半分程度で済んでしまうパターンが非常に多いです。多くの方が建物の建設や外構工事に回す予算が無くなってしまう理由がここにあるため、このような考え方をすることがとても重要です。
できるだけ大きな土地を安い金額で手に入れ、残りの予算で家とエクステリアを決めるパターンが一般的です。しかし、本当に大きな土地が必要なのでしょうか? 土地が大きくなるということは、建物あるいは外構工事を広範囲で行わなければいけません。そうなると、必然的に莫大な予算が必要になります。
たしかに、長年アパート暮らしで我慢していた方であれば、大きな土地や家に憧れるのは分かります。
しかし、私たちは自分の家族に見合った土地だけで十分快適に暮らすことができます。エクステリア工事の費用が跳ね上がったり、雑草問題などの管理費などの心配をしたりしなければいけません。
そこで、前述の通り、土地に合ったエクステリアを選ぶのではなく、エクステリア内容から土地選びを行うようにします。そうすることで、より良い条件で適度な広さの土地を購入できます。建物や外構工事の設計・施工も予算内に収めることができるようになるはずです。
小さな土地でも十分に活用できる
必要以上に広い土地を無理やり購入して資金繰りに苦しむのではなく、あなたが思い描いているマイホーム生活を実現できる大きさの土地を選ぶようにしましょう。小さな庭であっても、優良な外構専門業者が提案するエクステリアであれば、充実した生活を送ることができます。
例えば、庭にウッドデッキやテラスを設けるだけで、家族でバーベキューや、昼下がりのティータイムを楽しむことができます。また、花壇を設けることで、家庭菜園やガーデニングをすることもできます。これらを実現できるあなたに見合った広さの土地を購入するだけで、予算内で圧倒的な見栄えのある外観を実現できます。
大切なのは、あなたがマイホームで行いたい内容です。それを実現できるのであれば、「無駄に大きな土地を購入する必要はない」ことを理解できます。見た目ではなく、中身が充実している外構は長い年月が経っても、半永久的に使用し続けることができます。
実際、私の知り合いに大きな土地を選んだばかりに、エクステリア工事を行うことができなかった方がいます。後日、お金が溜まったら外構を整えようと考えていたそうですが、固定資産税などの維持費がずっと必要になってしまい、いまだに庭造りをできずにいます。この方は、「広い土地など必要無かった……」と話しています。
このこともあり、あなたが必要とするエクステリアに惜しみなくお金を使うことをお勧めしています。このルールさえ守れば、金欠で苦しまずに、メンテナンスを最小限に抑えることができます。
ただし、十分な予算があるのであれば、大きな土地を買うメリットは無数にあります。例えば、ガレージを作ったり庭に池を造ったりできます。また、手の込んだエクステリアを広い範囲で行うことで、唯一無二の風格のある外観を演出できます。
このように、大きな土地に家を建てて外構工事をするためには、デメリットがあればメリットも存在します。
ただ、多くの方は「できるだけ工事費用を抑えたい」と考えているのは事実です。これらのことを十分考慮して、あなたに必要な大きさの土地を購入するようにしましょう。これができるのは、土地の購入を検討しているあなただけです。