家を建てたり外構工事(エクステリア工事)を行ったりする前に、これらを施工する土地が必要になります。土地選びで失敗すると、そのあとに続く建物やエクステリア工事の計画が台無しになってしまいます。
ただ、土地選びは難しく、誰しもが最初につまずくポイントです。なぜなら、土地を取り扱っている不動産会社は、デメリットを教えてくれないからです。また、土地は数千万円単位で取引されるため、悪いうわさが広まってしまうと売れなくなってしまいます。このようなことを避けるために、不動産会社はメリットばかりを提示しています。
そこで、土地の選び方について基礎知識を蓄える必要があります。特に、異形の土地を選ぶ際は要注意です。土地の選び方で気を付けなければいけないポイントを、以下にまとめました。これを習得して、「土地を見る目」を養ってください。
分譲地での注意点:旗竿地について
土地を新たに購入される方の中で、分譲地を選ぶ人はたくさんいます。
分譲地とは、一つの大きな土地を区切り、複数の住宅を建てることができるようになっている場所のことです。比較的安価にて購入できるため、人気です。
ただ、隣近所との距離が近すぎるため、注意が必要です。プライバシーや日照の問題があるからです。これらを気にせずに土地を決めてしまうと、トラブルに発展する可能性が高いです。
中でも、広い敷地にも関わらず低価格な旗竿地(はたざおち:旗の形をした土地)は要注意です。坪単価(一坪に対する金額)は安いのですが、あまりお勧めできません。敷地が広い分、余分な外構工事が必要になるからです。
例えば、車の切り替えがしづらいため、駐車スペースをは来駐車する台数の2~3倍の面積が必要です。その結果、エクステリアにかかる金額が大幅に跳ね上がります。このしわ寄せで、「アプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)の納まりが悪くなる」という問題はよくある話です。
また、旗竿地のような土地は、建物の建設費用も高くなりがちです。車の出入りや資材の搬入が困難なため、作業効率が悪くなるからです。
さらに、フェンスやブロックで建物の周りを囲む場合、土地が広いために大きな出費を余儀なくされます。
つまり、「安く土地を購入できたとしても、建物やエクステリアに高額な費用がかかってしまう」ということです。その結果、通常の値段で土地を購入するのと同じか、最悪の場合は価格が上回ってしまう可能性があります。
また、南側に家が建っている場合、常に日陰になります。湿気がこもるため、カビやコケの原因になります。
とはいっても、予算の都合で分譲地を選ばざるを得ない方が多いのは事実です。そこで、周り近所との兼ね合いを考慮して、分譲地での有効な土地選びを目指します
周り近所との兼ね合い
分譲地で土地の購入を考えた場合、特有の密接した空間も考慮しなければいけません。ただ、大半が安売りされているため、お買い得だと思って購入してしまう方が多いのは事実です。
分譲地はできるだけ多くの区画を販売できるように設計されているため、周り近所と敷地がくっついているような造りになっています。そのため、両隣の家からの圧迫感やプライバシーなど、精神面でも問題も浮上します。
そこで、分譲地で土地を選ぶ際は、両隣を建物に囲まれている土地を選ぶのではなく、道路に面した土地を選ぶようにしてください。そうすることで、片方が道路になり、もう片方がお隣さんになるため、圧迫感から解放されます。
また、道路側に家を建てると、フェンスなどで目隠しを高くしても誰にも文句をいわれないないため、プライバシーを確保できます。
ただ、道路に面している分、通行人の足音や車の騒音が気になります。通行人の目が気になるのであれば、目隠しを設ける分だけ工事費用が加算されます。
これらのことを踏まえて購入されるのであれば、問題ありません。ただし、実際問題どうなるかをきちんと考慮して土地選びをしないと、かなり頭を悩ますことになります。変えようと思っても、土地はすぐに変えられるものではないので、慎重に選別するようにしましょう。
このページで述べてきた通り、安い土地には何かしらの理由があります。土地は確固たる裏付けの上に価格が存在していることを忘れてはいけません。高額であるはずの土地が低価格で販売されているということは、使い勝手が悪かったり、立地に不便だったりします。
安く購入できた分、それ以上に余計にお金がかかることを頭の中に入れておいてください。また、土地が広ければ広いほどエクステリアへの資金投入が必要になります。その上に、雑草などの駆除の問題も発生します。これらのことをよく考えて、本当にその土地が必要かどうかを判断してください。