建物を取り囲む外構は、建物の印象を決めると言っても過言ではありません。しかし、新築を建てるほとんどの人が建物自体にお金をかけてしまうため、庭や駐車場などの外構工事(エクステリア工事)を行う予算を残していない方が大半です。こうなってしまうと、外構工事で妥協をしなければいけなくなります。
せっかく建物にお金をかけたにも関わらず、見栄えの無い外観になってしまうのは避けたいものです。そこで、多くの方は外構専門業者へ値引き交渉を行おうと考えます。
しかし、もともと高額な外構工事を大幅に値下げするためには、手抜き工事や粗悪な素材を使用する工事を行わなければいけません。
ただ、悪徳業者は安い値段で工事を行いたいお客様を集め、足元を見て工事の提案を行います。工事を依頼する方にしても、値段の安い外構工事を求めている人が大半であるため、「悪徳業者の提案する格安の外構が良い工事プランである」と考えるようになります。
そのため、質の悪い外構工事に数十万円~数百万円を支払っているのが現状です。優良業者は悪徳業者の中に紛れ込んでいるため、見つけ出すのは難しいです。
ただし、最初から低価格の工事を行えば、高品質の外構を作り出すことは可能になります。中でも、植栽を植える工事はコンクリートを使用する工事に比べ、安価にて工事を行うことができます。さらに、紅葉や花を咲かす植物を植えることで、色鮮やかな外観を一年中楽しむことができます。
庭の印象を鮮やかにする大きな花
植栽をメインに考えるとき、外構の基調となる色は、一年を通して見る「葉の緑」です。常緑樹(一年中緑の樹木)であれば、一年中同じ見た目を楽しめます。ただ、いつも同じ色の外観では、単調でつまらない印象を与えてしまいます。
そこで、目立つ花や実のなる樹木を植えれば、色彩を庭のアクセントとして楽しむことができます。
例えば花の場合、タイサンボクやサルスベリのように、色がはっきりした花を植えることで、外観の印象を一気に華やかにすることができます。
また、花の咲かない季節は緑色を基調とした葉を楽しむこともできます。
タイサンボクの場合、5~6月に良い香りのする乳黄白色の花を付けます。一方、サルスベリは7~9月に直径3~4cmの花が無数に咲きます。サルスベリは夏の花の定番でもあります。
ホームセンターや園芸センターで購入できるため、ガーデニングを趣味としている人であれば、素人でも簡単に植えることができます。
安価で外観を華やかにできるので、庭のアクセントに植えてみてはいかがでしょうか。
美しい色の実を付ける樹木
次に、鮮やかな色の実を付ける樹木を植える場合を検討します。実を付ける植物の中でも、大きな実が付くものと、小さな実が実るものが存在します。
例えば、小さな実が集まることで大きく見えるピラカンサがあります。また、大きな実のなる木の中で一般的ものに柿木(カキノキ)が挙げられます。
ピラカンサは、10~11月にかけてオレンジ色の実が無数につきます。右の写真では赤く見えますが、実際はオレンジ色です。
柿木も同様であり、10~11月頃に実が付きます。秋の代表的な果物であるカキは、季節の訪れを知らせてくれる役割も果たしてくれます。
なお、花や実を目立たせるためには、「大きさ」と「背景の色の対比がはっきりしていること」が重要になります。
特に、手のひらよりも大きい花や実は目立ちます。また、小さくても粒上で群れている花や実は、その塊が指先程度の大きさがあれば目を惹くことができます。
先に述べたように、色のコントラストはハッキリしていることが重要です。緑の中で目立たせるため、補色(正反対の色)である赤を取り入れると良いです。ただ、色鮮やかなフラワーガーデンを目指すのであれば、色のチョイスは慎重に行う必要があります。
このページで述べてきたように、季節によって花や実の付く時期が異なります。一年中楽しむ庭を作り上げるためには、植栽ごとに時期をずらすことで実現できるでしょう。