水勾配をとれない場所で排水性を向上させる方法:外構工事

排水

外構工事(エクステリア工事)を行えば、使い勝手の悪い庭の機能性を改善できます。例えば、雨が降ったときに水たまりができてしまう場合、2~3%程度の水勾配(みずこうばい:水が流れるために必要な角度)を付ければ排水性を向上させることができます。

ただ、敷地内の方が道路よりも低かったり高低差が無かったりする場合、十分な水勾配を確保するできないパターンがあります。すると、水が流れずに水たまりになったり、土がぬかるんだりしてしまいます。また、庭の湿度が高くなってしまうため、苔が生えたり虫が湧いたりする原因になりかねません。

そこでこのページでは、水勾配を確保できない場所で排水性を向上させる方法を紹介します。これを学ぶことで、庭にできる水たまりで悩むことはなくなります。

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排水性を向上させる方法

敷地内の水を排出するためには、「逃げ道を作る方法」と「一時的に蓄えておく方法」の2種類が存在します。

水の逃げ道を作る場合、U字溝(ゆーじこう:U字側溝)を使用すると良いです。これを並べていくことで、排水したい場所へ水を流し込むことができます。

ただ、U字溝は地形に合わせて並べていくため、ただ単に並べるだけでは水が溜まるだけで排水されることはありません。
そこで、十分に水勾配を確保できない場合、「可変側溝(かへんそっこう)」と呼ばれるものを使用すると良いです。可変側溝とは、底が無い側溝のことです。そのため、コンクリートなどで水勾配を自由に決めることができます。

例えば、可変側溝の表面が水平だとしても、インバリ(コンクリートなどで作る側溝の底)で水勾配を付ければ流れ込んだ水は流れるようになります。また、たとえ側溝とインバリの勾配が違うとしても、関係なく水の流れる方向を決めることができます。

これであれば、敷地内に水勾配が無くても水を流したい場所へ排水できるようになります。

ただ、中には「庭に側溝を設置してしまうと見栄えが悪くなってしまうので嫌だ」という方がいます。

その場合、暗渠(あんきょ)を設置すると良いです。暗渠とは、地中に水の通り道を設けることを指します。側溝を設置せずに排水することができるようになるため、美観を損なうことなく排水性を向上させることができます。

暗渠の設置

暗渠を設置する方法は、「パイプなどを配管する方法」と「砂利やぐり石などで排水路を作る方法」があります。このとき、どちらも水が染み込みやすいようにしておきます。

そして、排水したい場所まで暗渠をつなげれば、排水路が完成します。

例えば、家庭菜園やガーデニングを行いたい畑の水はけが悪い場合、暗渠を設ければ水はけの良い菜園を造り上げることができます。排水性が向上することで、野菜や花が育ちやすい環境が整うため、植物は健康に育つことができるようになります。

このページで述べてきた通り、水勾配を付けることができない場所であっても、側溝や地下排水を設置すれば水はけの良い庭を造り上げることができます。予算や造り上げた際の外観を考えながら、過ごしやすい庭造りを行ってください。

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