構造物の見栄えは「通り」できまる

通り

 

私たちの住んでいる建物の周りは、コンクリートの壁やブロックを積んだものを目にするはずです。

注意深く観察してみると、壁や並べられたブロック、あるいは建物全てが直線状に立ち並んでいることに気づきます。これは、構造物の全てが「通り」と呼ばれるものを意識して作られているからです。

通りとは、写真のように「見通しが直線状」のことを指します。また、しっかり直線になっているか確認する作業を「通りを見る」といいます。

構造物を作り上げる上で、通りは非常に重要です。通りが狂っていると、素人さんから見ても違和感を覚えるほど見栄えが悪いものになってしまいます。人間の目は非常に良くできているので、ごまかすことはできません。

通りが狂ってしまうと、構造物の見栄えが悪くなってしまうだけでなく、隣近所とトラブルの種になってしまう可能性もあります。そこで、通りの重要性を以下にまとめました。

家の周りの外構工事(エクステリア工事)を行う際は、「境界」に気をつける

まず、通りを出すために、「丁張り(ちょうはり)」と呼ばれるものを出します(作ります)。
丁張りとは、工事を着手する前に、 建物の正確な位置を出すための目印のことです。

丁張りを出すには測量機(右の写真の機械)を使用し、構造物を作る場所を正確に導き出します。

測量をする目的は、通りを出すことはもちろん、隣り近所との敷地の境界を正確に示すことにあります。境界を正確に出しておかないと、敷地争いなどのトラブルに巻き込まれてしまう可能性が非常に高いので注意が必要です。

建物の周りの外構工事を行う場合は特に注意が必要です。隣り近所との境界としてコンクリート擁壁(コンクリートの壁)やブロック積みを行ってその上にフェンス設ける際は、職人さんに「隣りの建物との境界は大丈夫ですか?」と確認してみましょう。

これを行えば、職人さんは再度確認をしてくるはずなので、境界をめぐるトラブルが起こる可能性を限りなくゼロにできます。また、境界が関係する外構工事は隣近所の敷地も借りなければできないため、必ずひとこと声をかけて工事に協力してもらいましょう。工事を行う際の最低限のマナーです。

通りを正確にすることで、構造物は見栄えがあるものになる

測量を終えて丁張りがでたら、丁張りを基に工事を行っていきます。右の写真の木で組まれているものが丁張りです。

次に通りの出し方は、丁張りに「水糸」と呼ばれる糸(写真の赤い線)をかけ、ピンと張ります。

糸は上下に揺れますが、左右には振れないため、直線を肉眼で確認することができるようになります。後は、水糸を基に通りを1mm単位で確認しながら構造物を作り上げていきます。

例えばブロック積みの場合、水糸を見ながらでないと写真のように直線にブロックを積み上げることはできません。

水糸に合わせながらブロックを積み上げていくことで、糸のようにまっすぐきれいな直線を描くようにブロック積みを行うことができます。

また、腕の悪い職人だと、水糸を張っても通りを通すことができず、蛇道のようにがたがたのものしか作り上げることができません。通りを正確に出すことは非常に難しく、職人の腕が人目でわかります。

例えば、通りが狂ってしまうと、右の写真のように正規の通り(黄色い線)から大きく外れて曲線を描いていることを確認できます。(赤い丸で囲まれている部分)

通りが狂ったまま構造物が出来上がってしまうと、非常に見栄えが悪く、格好の悪い外観になってしまいます。

このように、通り一つで構造物の仕上がりが大きく変わってしまいます。高額な外構工事費用を支払ったにも関わらず、「素人が施工した構造物」のような出来栄えではガッカリしてしまいます。

通りはコンクリートの壁やブロック積みに限らず、フェンスや門扉、あるいはタイルといった外構工事全てに関わる非常に大切なものです。通り一つで見栄えが大きく変わってしまうので、工事期間中は必ず通りを確認するようにしてください。

前述の通り、通りが狂っていると素人さんでも違和感を覚えるはずです。通りがおかしいと思ったら、出来上がる前に職人さんに確認をしましょう。

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